LiLica* さんの NEW アルバム『Lizm in Real』ジャケットデザインを担当させていただきました!

デザインの仕事って、クライアントさんの了承が必要だったり、その他ごにょごにょした理由で「私が作りました!」と高らかに言えないことが多いんですが、今回は珍しく発表できました。

LiLica* さんとはいつ知り合ったのか忘れちゃったんですが、地元のアーティスト同士ということで同じイベントで演奏したり(一回自分のバンドとコラボもさせてもらいました)、CDのジャケットを作らせてもらったりと、けっこう長いお付き合いをさせていただいております。

今回は実に8年ぶりにアルバムを出すということで、そんな記念すべき作品に携わらせていただいてほんとありがたいです。

原画は、山陰や広島を中心に女優としても画家としても活躍されている松島彩さん。

正直に言えば、(本当に失礼なこと言います)最初に原画を見せていただいた時は、まだ音源を聴いてない段階だったので、「えっ、思ったよりダークなイメージだな…」と思いました。

でも、後で音源を聴かせてもらって「そういうことか!」と納得しました。

僕の勝手な解釈で、全然的外れなことを言っていたら申し訳ないのですが、今作は、LiLica* さんの内に秘めた「人間としてのありのままの姿」を開放したような、もしくは開放しようとしてもがき苦しんでいるような印象を持ちました。

とにかく「今の自分」というものをすべて出し切ってやりたい、という欲求と、それが形になっていく喜びみたいなものが音から溢れてきて、「今の自分はここにいるんだよ」という叫びのようにも聞こえたんです。

今となっては、やはりこうなるのは必然だったんだと思います。

実は、音源を聴かない状態で一度デザインを起こしていたんです(納期も心配ですしね)。でもそのデザインは破棄しました。こんな「置いただけ」のような仕事をしていては、思いを込めたお二人に申し訳ないと思ったんです。

なので、LiLica* さんに「ちょっとデザインを作り直させてください」とお願いして、一からやり直すことにしました。

このアルバムから溢れ出すエネルギーを、自分なりに受け取って、咀嚼して、増幅して、ジャケットを見た人に届けるためにはどうしたらいいか…と考えた結果、僕は「一回壊す」ことにしたんです。

これは作者への冒涜になることは間違いないのですが、思い切って原画に描かれているオブジェクトをバラバラに分解しました。そして、自分なりの解釈で、その部品たちのストーリーを組み立て直しました。

具体的に書いてしまうと途端に陳腐化してしまうので書きませんが、僕もこのアルバムに「感じたままの自分」を投影させました。デザインというよりもアートを作るような感覚でした。

そうして作り上げたものを LiLica* さんにお見せしたところ、ありがたいことに「めちゃくちゃいい」という反応をもらったので、全体的に「この方向でいい」と確信をもって製作することができました。

ということで、僕にしては珍しく、このジャケットは理路整然としない、混沌としたデザインになりました。普段は「なんでここはこういうデザインにしたの?」と言われたら答えられるんですが、今作はちょっと説明がつきません。「なんかエネルギーを感じたままに作ったらこうなった」と言うしかないです。

先日データを入稿したばかりなので、まだ手元に本物がないので非常にドキドキしています。ちゃんと色味が出ているだろうか…寸法は間違ってないだろうか…お願いだからうまくいってくれ〜!そして一人でも多くの方の手に渡ってくれ〜!!!